消化不良
「紫色のスカート」を穿いたある女性に関心を持った「私」が
その女性と友達になりたい、と思う気持ちが強すぎてストーカーっぽくなる話・・・
今年度芥川賞、受賞作「むらさきのスカートの女」。
(ネタバレになるかも)
「黄色いカーディガンの女」である私は、
多分周囲の人からあまり関心をもたれていなさそう。
自分のことよりも、「むらさきのスカートの女」のことばかり気になって
相手に気づかれることなく就職の手助けまでしたりして狂気を感じさせる。
・・・読み進めていくうちに、自分で自分のことを第三者的に観察・記録している
メンヘラ系女性の話?と思っていると、
やはり「対象」に限りなく執着している女性の話なんだと再確認・・・を何度か
くり返し、とうとう対象にしていた「むらさきのスカートの女」そのものになりきって
しまう(?)という、ちょっとホラーっぽい着地で終わった。
・・・消化しづらいお話だった。