結婚三題

ママ友Tさんの子(女の子)が結婚。
それも、ここから遠い地の「お寺」と聞いて
「え~!よくもまぁそんなに遠いところに!それもお寺だなんて」・・・
あ、自分もそうだったか(^^)

「向こう(結婚相手)の親は身ひとつで来てください、って言ってるけど、
ホンマにそれでええんやろか?」と聞かれた時、
自分の時も同じことを言われていたことを思い出した。
母は何度も義母と電話でやり取りしていたっけ。
言葉や習慣の違うところに「嫁がせる」親の心境が少しわかったような気がした。
と言っても、私の娘にはまだまだ先のことだけど・・・


別のママ友Kさんの子も近々結婚するらしい、と聞いた。
最近、20代になりたての子供たちの結婚の話を連続で聞いていたので、あまり驚かなかったが、その話をしてくれた人が声をひそめて「出来ちゃった婚やで」・・・
そっかー、出来ちゃったのか。授かったという言い方もあるんだけどな、と思いつつ
親にしてみれば、超サプライズ、なんてもんじゃないだろうな。
娘が子供を産むって女親としては複雑な思いだろうな。
自分の体験も踏まえ、娘が安全に出産できるように自分にできることは何だろう、という「スイッチ」が入るというか、育児だけではない、妊娠・出産指導モードのような状態に入る・・・んだろうか?
(私はそうなるような気がする


息子の同級生「なっちゃん」のママ、Fちゃんは10年前に亡くなった。
控えめで誰にでも親切なFちゃんとはPTAの活動で親しくなる中で
いろんな話をした。同居している姑につらく当たられ苦しい胸の内を何度も聞いた。進行性の病気が悪化していっても姑の心ない言葉に苦しめられていた。息子である夫もたまりかねて家族で転居してしまったため、Fちゃんに会う機会は減ってしまった。最後に会ったのは亡くなる数か月前。Fちゃんの家で長い時間を過ごしておしゃべりをした。

うちの、ある檀家さんはFちゃんの実家。ある法要をお寺ですることになり
親戚が集まる中、懐かしい顔を発見した。「Fちゃん!?」と思うほどよく似た顔だちのFちゃんの妹さんだった。声もよく似ていてそのことを告げると
「よく言われます~」と恥ずかしそうに笑っていた。
その声と顔に私は涙が止まらなかった。「違うのに、ごめんね」というのが精いっぱいだった。
そこには娘のなっちゃんも来ていた。なっちゃんにもFちゃんの面影が残っていた。
変な言い方だけどなっちゃんの目の奥にFちゃんの笑顔が見えたような気がした。
妹さんやなっちゃんを見ているとき
最後にFちゃんの家で過ごしたお茶の時間、リビングの温かい空気を思い出した。

ママ友同士の話で、なっちゃんもこの夏結婚すると聞いていた。
なっちゃんもお嫁に行くのね」
いまどき「お嫁に行く」なんていう言葉は古いのかも。
でもFちゃんならそう言うかな、と・・・