お肉の現場

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昨日、映画を観てきました。
「ある精肉店のはなし」
大阪府貝塚市で長きにわたり、家族経営で精肉店をコツコツと営んできた一家の姿を捉えたドキュメンタリー。自分たちの手で育て上げた牛を家族が協力し、丁寧に処理して店頭に並べるという作業をこなす彼らの真面目な仕事ぶりを映し出す。監督を務めるのは、『祝(ほうり)の島』が反響を呼んだ纐纈あや。被差別部落出身者として理不尽な差別を受けながらも、牛の命と正面から向き合ってきた家族の姿が感動を呼ぶ。
(シネマトゥディ)

冒頭からショッキングな映像で始まりました。
予想はしていたけど、「目を覆いたくなる」場面・・・
目を覆ってしまいました。

でも、とっても大事なこと。
私達が、おいしい、おいしいと食べてるお肉は
どこからどうやってきたのか
そんなこと考えることも無く口にしています。

銃を所持し猟をしている知人がいます。
最初、聞いた時は「なんて残酷な」と思いましたが
銃で仕留めた動物をそのままほったらかしにせず
きちんとした手順に則り解体していることを知りました。
自分が撃って命を奪った動物の体にナイフを入れ
まだ暖かい臓器に触れたとき、何も思わない人はいないでしょう。


生きている、死につつある、死んでいく、食べる、生きる・・・
命がつながっていくことの不思議

私達は生きるため日々他の生き物の命を頂いている、
そんな当たり前のことに「当たり前に」向き合うことって実はあまりしていません。
「当たり前」の現場を見てみよう、そんな思いで臨んだ映画でしたが
結局目を背けてしまいました。
それまで生きていた牛の命が消えて、体もどんどん分解され
すみずみまできちんと、きれいに処理されて
見慣れた「お肉」になっていく。
私達はそんな過程も知ることもなく
「きれいな」「おいしそうな」お肉を見て食べています。

食肉に携わる人々がいて、食べることができているのに
いわれの無い差別を受けてきたことに不条理さを感じました。
きれい事ではない命に向き合っている仕事だからこそ
真摯に毎日を生きている家族の姿に感動しました。