手放す旅
全国的に暖冬ということで以前同じ時期に来たときと違い
吹く風は少し肌寒いものの街のなかには全く雪がなかった。
さて、私にとって今回の「旅」の目的は
あるブレスレット(ストーン)を「手放す」こと。
あるブレスレット(ストーン)を「手放す」こと。
最初はとてもきれいな色だったのに
最近はくすんだ色に見えて
手放した方が良いのかもしれないと思うようになった。
地中に埋める、川に流す・・・どれもピンとこなくてどうしようかと
思っていたところに
「敦賀」という地名を聞き、簡単に行けないくらい遠いところ、
そこで手放すことにしよう!
そこで手放すことにしよう!
その後、三方五湖巡り、という遊覧船に乗ることになり
船の上から、そっと落としてしまおうと思ったが
甲板に出られる船ではなかったのでそれも出来ず・・・
甲板に出られる船ではなかったのでそれも出来ず・・・
今回、せっかく遠い所に来たのに
持ち帰ることになるのか、と諦めていると
思いがけず、夜の海辺を歩くことになった。
持ち帰ることになるのか、と諦めていると
思いがけず、夜の海辺を歩くことになった。
車から降りて、海に向かって一目散に歩き出し
波打ち際から思いっきり沖合に向かってブレスレットを投げた
思ってたよりも遠くに飛ばなかったことが残念だったけれど・・・
灰色と黒の海の中に消えたブレスレット
夜のとばりが降りる暗い波間に投げ入れたにも関わらず、
何故か脳裏に浮かんできたのは
陽光きらめく水の中で輝くブレスレット
本来のきれいな色合いで、ブレスレットも喜んでいるように思えた
本来のきれいな色合いで、ブレスレットも喜んでいるように思えた
「本来の姿に戻る」・・・
私のそばにいて、私のネガティブなものを吸い取っていたのだろう。
私から離れ海の水で浄化されていくような、
そんなイメージが浮かんできて嬉しくなった。
もともと地球のかけら(石)をつないでできたブレスレット
長い時間をかけてばらばらになって
広い海の中で漂って流されていつか消えていくといいな・・・
砂浜に残った自分の足跡を踏まないように
逆方向の足跡をつけて戻った。
逆方向の足跡をつけて戻った。