ゆーじろう

今日、午後、何気なくつけたテレビでモノクロの映画をやっていた。
昔の日本映画。
 
あ、この人、見たことある!・・・ゆーじろう?・・・石原裕次郎だ。
 
興味がないので、ほとんど知らない。ものまね番組で、誰かがゆーじろうを演じるときは
ドラマーか、ボス(太陽に吠えろ!)しか見たことがない。
ちょっと下手したら太りそうなタイプ、というイメージしかない。それに某都知事の兄弟だし・・・
 
そんなこと思いながら何となく見ていた。
 
昔の日本映画はキライじゃない。
映画ファン、とかいうのではなく、そこで話される「言葉」を聞くのが好きだ。
 
美しい日本語・・・
 
今日のお話は、鎌倉とか東京あたりが舞台だった。
 
「なぜそんなことをおっしゃるの?」・・・なんて言葉を普通に話していた時代・・・
いいなぁ・・・
 
ああいう時代に生まれたかった。
 
今より、ものの無い時代で、ケータイもパソコンもない時代・・・
 
待ち合わせに遅れても簡単に居場所が確認できないような、そんな不便な時代(少し前まではそうだったけど)
でも、いろいろなことを想像したり、相手の言葉の行間や間合いを読んだり・・・
そんなアナログな時代だからこそ、豊かで、密な人間関係があったんだろうな、と思う。
 
今日見た映画のタイトルは「乳母車」・・・
お話を最後まで見るとなるほど、と思う作りになっていた。
 
あまり好きではなかったゆーじろうだけど
この作品の中で演じた普通の青年の役を好演していて、とても良い感じだった。
 
タイムスリップしてあの時代に生きたい・・・と思った昼下がりでした。
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(あらすじ)
ゆみ子は父に愛人のいることを友人から聞かされて愕然。翌日、その愛人の家を訪ねた。とも子は留守だったが、そこで弟の宗雄に会い、父ととも子が互いに愛し合って現在の関係になったことを知る。間もなく帰って来たとも子。宗雄は寝ていた赤ん坊を乳母車に乗せて散歩へ。ゆみ子と向い合ったとも子は「お母さまやあなたを愛していらっしゃるお父さまが好きだったんです。お父さまが家庭を壊すような方だったら、お父さまを好きになれなかったかもしれません」と述懐。とも子の家を出たゆみ子は寺の境内で昼寝している宗雄のスキをうかがい不敵にも乳母車をさらってしまう。
石坂洋次郎の同名小説を「殉愛」の沢村勉が脚色、「女中ッ子」以来の田坂具隆が監督、「太陽の季節」の伊佐山三郎が撮影を担当する。出演者は「泣け、日本国民 最後の戦闘機」の芦川いづみ、「狂った果実(1956)」の石原裕次郎、「病妻物語 あやに愛しき」の宇野重吉、「愛は降る星のかなたに」の山根寿子、「洲崎パラダイス 赤信号」の新珠三千代。その他杉幸彦、青山恭二、中原早苗、中原啓七、織田政雄など。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)