母の愚痴

今朝、母からの電話

「最近は忙しいの?何回か電話したけど出なかったよ」から始まった。

確かに、母は私がバタバタしている時を見計らっているかのようなタイミングで
電話をかけてくることが多く、出られなかったり、気づかなかったりしたことが
何度かあった。
「特に用事はないけど、娘の声を聞こうかなと思って」と、
電話してくることが多かったので、いつものそれかな、と思い
また電話してきたときに出たらいいかとちょっと放置していた

どうしたの?何かあったの?と聞くと
「ううん、たいしたことないんだけどね」(ほら、やっぱり)

けどね、って何?と水を向けると
弟(長男)夫婦のことだった。

弟夫婦は現在、弟の仕事でS県に住んでいる。
弟の奥さんは、自身の親と折り合いが悪く日本や世界中のあちらこちらで住みながら
永住するつもりで沖縄に住んでいるときに弟に出会い結婚した。
私の親、特に母を気に入ってくれてとても親しくしていた。母も実の娘すらちゃんと教わろうとしなかった郷土料理を覚えたり、一緒に過ごす時間を取ってくれることを
好ましく思っていたようだった。

結婚前には何度か実家に泊まりに来ていた彼女・・・ただ1つだけ困ったことが。
それは、彼女の連れ子ならぬ「連れワンちゃん達」(小型犬2匹)
きちんとした彼女に躾けられ、うちに来るときはいつも犬用の?おむつもしていた。

そこそこ元気とはいえ、80過ぎの老夫婦には、
家の中を歩き回る(たまに鳴く)ワンちゃん達は、自分達の生活ペースを乱す者として大きなストレスになっていた。
(実家はグッピーとインコ以外家の中でペットを飼ったことがない:犬は飼っていたけど家の外)
両親がまだ若ければ事情は違っていたのかもしれないけれど
60年以上積み上げてきた自分達の生活スタイルを変えざるを得ない?のは相当な負担になっていたようで、その時から私に打ち明けていた。
「匂いとか、毛が抜けたり・・・あの子たちが帰った後はいつも大掃除してたんだよ」

家の1階と2階で居住空間を分けてはいたけど、それで収まることはなく
父は、自分達が建てた家なのに何故彼らに気兼ねしないといけないのか、と
イライラしていたようだ。
バツ2の弟のところに来てくれたお嫁さんだし、仲良くしていきたい、けど
「ワンちゃん達は連れてこないで」と言う事も出来ず困っていたところに
奥さんの出身県への出向が決まり、両親は大喜びしていた。
「私は残ってお母さん達と一緒にいる!」という奥さんに、母は「私達はまだ元気だし、長い間わだかまっていた実の両親との溝を埋めてきなさい。私達のことは心配しないでいいから行ってらっしゃい」と
心からの笑顔で送り出したらしい・・・

やっと落ち着いた日々が戻ったはずなのに
彼女と先日電話で話した時、「早く沖縄に戻りたい(^^)」と言っていたことを気にしていた。

○○ちゃん(奥さん)はね、とっても良い子なんだけどね・・・
同居じゃなくて、近くに住んでくれたら良いんだけどね・・・
「年を取ってくるともう、人間関係で気を使うのが面倒なんだよ」と気弱に言う母。

10年くらい前なら、体力もあり小さい生き物が家の中をうろうろしていても
それほどストレスには感じなかったかもしれない。
とにかく気を使うのが煩わしい、と言うのもわからなくもない。

「分かった。そのうち○○さんとどこかでお茶しながらそれとなくその話してみるわ」と言うと
「そうしてくれる?気を悪くさせないようにね」
「大丈夫、彼女いい人だからきっと理解してくれると思うよ」と言うと
ちょっと安心したようだった。