戦争映画
先日、いわゆる「戦争映画」を観てきた。
宗教やその他の理由によって、兵役や戦闘に参加することを拒否する
“良心的兵役拒否者”と呼ばれる人達がいる。
この作品は実際の戦闘において、
戦場でその信念を貫いた一人の兵士を描いた実話である。
主人公は自らを“良心的兵役拒否者”ではなく“良心的協力者”だと言う。
命を奪うためではなく、救うために戦う者として従軍したいと考え、
戦地に赴く前からライフル等武器に触れることすら拒否し
実際の戦場で彼が携帯しているものはモルヒネや包帯など救護用品のみ。
砲弾が飛び交う中、ひたすら負傷者を助け出す・・・
「人を殺す義務を果たさなくても、大いに祖国に奉仕できる」との
揺るぎない信念で戦争に身を投じて行く主人公の姿に
様々なことを感じる人は多いだろう・・・
日本軍指令部が置かれた首里城に向かうルートの途中にある
ハクソー・リッジ(ノコギリ崖)で日本軍の激しい抵抗に遭う。
ここでの攻防は熾烈を極め、あまりの惨状に発狂した米軍兵士が多数いたという。
沖縄の米軍基地内の映画館でこの作品を見たアメリカ人兵士や関係者が
その実際の現場を見ようと、現在の“ハクソー・リッジ”に数多く訪れていると
地元紙が報じていた。
私は、その戦闘のこともその場所のことも知らなかったので
映画を見終わった後、実家の父に電話して聞いてみた。
あそこは『前田高地』と言うんだよ」
↓浦添市が製作した「ハクソーリッジ」の舞台を理解するためのガイド
(米軍の侵攻ルートや地図や写真満載。)
父は、「沖縄が舞台なのに民間人が一人も出てこないらしいじゃないか」と
ちょっと不満そうだったけど、この作品に関してはストーリー上仕方ないかも。
とはいえ、観て思ったことは・・・
これから国のために尽くしたであろう若い命を
無駄に散らしてしまってはもったいない。
本当にもったいない。。。
現在の「ハクソー・リッジ」(前田高地)
戦後72年を経て、今では当時の姿が分からないほど緑に覆われている