Role Player

先日、アフガニスタンの首都カブール近郊の米軍基地近くで、タリバンによる
自爆テロがあり、米軍関係者の負傷者はなかったものの、現地の住民数人が死亡・負傷した・・・
タリバンは米軍基地内でイスラム教の聖典コーラン」が焼却されたことに対する報復、としている。
 
 
こういうニュースは、正直もう聞き飽きたというくらい、今の日本では・・・日本に限らず
ニュースバリューとしてはあまり人々の耳目を集めることは少ないかも知れない
 
来年以降、米軍のアフガニスタンからの撤退が決まった・・・とかなんとなくうろ覚えだけど
・・・そうだったっけ?という程度で、他の人も大体そんなかんじではないだろうか?
 
 
アメリカの軍事基地のいくつかに、アフガニスタンの集落そっくりのセットを造り、
アフガン派遣前の米兵達をその「村」で実地訓練を行っている、というニュースリポートを見た。
 
さすが、映画の国、本物っぽい「セット」造りはお手の物だな、と感心してる場合かどうかはともかく
建物だけでなく、本物っぽい「人達」が、日常生活をしているかのようにいたのにはちょっとびっくりした。
 
アフガン人を演じているのも米兵なのかな、と思っていると
民間の会社で、そういう米軍基地内の「実地訓練」セットに、現地の国籍の人を派遣する会社があり
そこから派遣されてきた「本物のアフガン人達」、ということだった。
 
実際の集落を模して造ったセットの中に、本来ならそこにいたかもしれないアフガンの人達(彼らの多くは移民)
・・・そこで具体的にどのようなことを「訓練」をしているのかはよくわからなかったが
実際の戦闘の訓練よりも、「場の雰囲気」や、アフガンの人たちのメンタリティ、ジェスチャーなどを
学ぶことが一番の目的だ、と軍関係者は言っていた。
 
相手の国の慣習・文化を知ることにより、先のようなコーランを燃やすなどということは
ある程度は回避できたはず・・・なんだろうか・・・?
(アフガン侵攻?自体、もともと無理があったと思うけど)
 
アフガニスタン人」を演じる「Role Player」の一人は
アメリカ国籍のアフガン人・・・2つの役割に折り合いをつけていくのは
大変なことだと思う。就職難な彼らにとっては「良い就職先」である一方、祖国を抑圧している勢力に
加担するのかという内外からの非難・・・
国を捨て、違う世界で生きていく彼らを支えるのは、彼らの「家族」を養うため。
国や大義は二の次、三の次ということに尽きる。
タフに生きていく現実に、故郷のことを思った・・・
 
その、「人材派遣」会社は常時、様々な国籍の人を登録しているという
(架空の)イラク村、韓国(多分北朝鮮のこと?)村の派遣にも対応できる、らしい・・・
そういう「会社」が存在すること自体が、なんだかなぁ~・・・さすがアメリカ、メルティングポットの国・・・