振り袖

先日、成人式に着る振り袖が届かないばかりか会社関係者が雲隠れした、と
いうニュースが話題になった。

去年暮れ、娘宛に「成人式の着物」レンタル業者からDMが来ていたことを思いだした。
成人式、振り袖・・・うちはどうしようかそろそろ考えないと、と思っていた矢先だったのでそのニュースは他人事と思えなかった。

私が20歳の時は成人式に全く興味が無く、というより
派手な振り袖を競うように着飾っているだけにしか思えなかった。
高価な着物を買って貰って訳の分からない式典に出るだけのイベントに
どれほどの意味があるのか分からなくて、親からどうするの?と聞かれたとき
「出ないよ」と言うと、親も「あ、そう」でおしまい。
当時住んでいた京都市、実家のある那覇市のどちらにも参加しなかった。

ただ、
「それではあんまりだろう、せめて写真くらい撮りなさい」と
祖母が振り袖を用意してくれた、と親から聞かされたときは驚いた。
おばあちゃんそんな無理しなくてもいいのに、と少しめんどくさいと思いながら
春休に帰省したときに記念写真を撮った。
(今にして思えば祖母にはとても感謝している)

着物って窮屈だから好きじゃない、と思っていたのに
いざ袖を通してみると、色柄が自分に合ってる様な気がしてとても気に入った。
成人式以降、お正月や友人の結婚式など数回しか着ていないが
嫁入り道具の一つとして、いつか自分に娘が生まれたら、と密かに持ってきて
今もタンスの奥に眠っているあの振り袖・・・

できれば娘には、祖母が買ってくれたあの振り袖を着てほしいな。
成人式の振り袖って買うのもレンタルするのも高くつく、と知ったら
「お母さんの振り袖でいいよ」と言ってくれると思うけど
自分の好きな色柄のものを着たいだろうし・・・
今度帰ってきたときにでも話してみようかな。

成人式の意味がよくわからん、と言っていた自分なのに
子どもには「ちゃんと」してあげたいと思うのが自分でも不思議

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・・・「成人式?いいよ、めんどくさい」
なんて言わないかちょっと心配