親バカの極み

いろいろなことで
心が弱っている息子との会話(電話)・・・

「お母さん、エニアグラムって知ってる?」

「心理テストみたいなもんでしょ。大学の時に聞いたことあるかも」

「そう、それ。それで、おれはタイプ4だった。」

「どんなん?」

「う~ん、ざっくりまとめると、芸術家の魂を持ってる人、みたいな・・・」


半年ほど前、職場の人間関係で悩み、相当参っていた息子。
私は息子を励ましたくて、でも何も出来ないのでせめて愚痴でも聞いてあげようと電話した。
「おかーさんは聞くだけで何も出来ひん。何でも良いから言い(ゆい)」と言うとポツポツと話し始めた。

いろいろ話すうちにすっきりしてきたのか少し落ち着いてきて
エニアグラムの話になった。前後は覚えていないけど
「だからおれは今の仕事、向いてないかも」と愚痴のついでに
変な言い訳をするつもりだったようだけど・・・

愚痴も泣き言もすくい上げて(?)励ます方向に持って行くはずだったのに、私は思わず嬉しくなって

「そうなんだ~!!私は芸術家の魂を持った子を生んだのね」と
言ってしまった。
息子はあきれて、「イヤ、俺は芸術家ちゃうで」と言いながら
笑っていた。

結局その時は、エニアグラムの話で変に盛り上がって終わった。


絵を見ること、音楽を聴くことは好きだけど
もっぱら鑑賞する側の私。
子どもが「芸術家の魂」を持ってる、なんて
それだけで明るい気持ちになってしまう。
なんて素敵なんだろう・・・

息子は今もいろいろ大変そうだけど
なんとかなるよ、きっと。
多分・・・

なんとかなるような強い子に生んであるから。
(根拠のない自信だけはある)