Kittyの戦略

先日、NHKでキティちゃんの特集をやっていた。
 
今や日本の「マンガ」や「アニメ」は、「ニッポンブランド」として世界から注目され
重要な「輸出産業」にすらなっている、のは度々メディア等で紹介されてきた
 
フランスでは「ナルト」がスゴイ人気だ、とか
知人のアメリカ人男性(見た目はふつーのビジネスマン)も、アニメが好きで来日したと言っていたし
カナダ人の女性も私が知らないようなマンガやアニメのファンだと言っていた
(たまにコスプレイベントにも出てるとか)
 
しかし、コンテンツ産業の海外輸出額は、国内市場の5%に留まり
人気とは裏腹に、思うように海外展開できず伸び悩みが危惧されている。
 
日本発では人気があっても、「輸出」するとなるとその国の文化や習慣にそぐわない部分があることが
その背景にある、たとえば、峰不二子は、アニメは子供向けと思われてる国では「色気過剰」で子供には見せられないとか(峰不二子はまだかわいいもんだけどな)
 
その中にあって、サンリオの「ハローキティ」というキャラクターは
海外の有名人などが持っていたりすることで、世界中で大ブレイクし35年経った今でもその存在は揺るがない。
 
・・・なるほど~!いとこのまりこも、キティちゃんが出始めたときからいろいろなグッズを持っていたなぁ。
35年もロングランで生き残っているキャラクターって、よほどちゃんとした戦略がないと
続くはずがない。
 
基本的なデザインの原則さえまもっていれば、かなりの許容度でデザインできるようになったことが
海外展開出来る一番の要因になったようだ。
イタリアに、ヨーロッパ本部を置き、現地のデザイナーらによって様々な種類のデザイン、グッズなどのライセンス契約ができるという「自由さ」が商標権の制約が強すぎる「世界のミッキー」よりも遙かにビジネスチャンスがあるのだろう。
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海外デザイナーによる「キティちゃん」
 
そんなビジネスの話はさておき・・・
キティちゃんがこんなに人気があるのは何故なのか?
 
その番組では100を越える地域でいろいろインタビューした結果わかったことは
ピンクだから
というのがその理由の第1位だった。
まさかのピンク・・・
 
シックな色合い、デザインが好まれるヨーロッパでも、購入理由の第1位が「ピンクだから」と
いうことで、それまではベビー用品の色と思われてきた「ピンク」を多用することによってますます
需要を掘り起こした、世界的に有名になった一匹の猫・・・
 
あのビル・ゲイツもキティブランドを買収しようとしたという噂があるのも
分かるような気がする。
 
サンリオの「どんなに小さなことも逃さずに、どのような試行錯誤の過程も教訓としてとらえ展開する感性マーケティング」が、キティちゃんのロングランを支えてきた・・いえ、支えてきたのは
いくつになっても、「かわいい」ものをすなおに「かわいい」と感じる世界共通の女心、かも。